かたおもい

2001年8月1日
片思いと言っても、いろいろなパターンがある。
どれにも共通なのは、当人達が決して片思いを望んではいないこと。
誰だって、自分が好きになった相手には、自分のことも好きになってほしい。
でも、何らかの理由でそれが許されないから……………片思い。

まずはじめに考えられるのが、自分に自信がないケース。
自分が告白したときに相手がどんな顔をするのかわかっていて、告白が恋の終わりだということを予感している場合。

あこがれの延長だよな。
現実から遊離した恋、と言えるかもしれない。
でもね、俺が脇で見ていると、もっと積極的になれば可能性があるのになあって思うケースが多いよ。もっと自分に自信を持てばいいのにって。
こういう状況で告白するっていうのは勇気がいるけどね。
少なくとも、こういうケースで自分で何もしないのに相手が自分の気持ちに気がついてくれたり、相手のほうからアブロ―チしてくれたりするっていう可能性はゼロに等しい。だから、ただ何もせずに遠くから思っている間は、事態は何も進展しない。そして、その間に後から出てきた誰かに彼の心を奪われてしまうかもしれない。そうなったとしても後悔しないという覚悟だけは決めておかなくてはね。自ら可能性を無くしておいて、後から出てきた者を恨むなんてことはしないようにね。その覚悟があるのなら、遠くから思っている片思いもひとつの立派な恋だよ。

苦しい恋だけどね。

これと似たようなケースだけど、とても消極的なタイプで、自分からアプローチできないっていう子もいるよね。だれだって、想いをうちあける時っていうのはものすごい勇気がいるものだけど、こういうタイプの子は特にそうだよね。
でも、やはりそこを越えなければ片思いからは抜け出せない。

それから、もうひとつのケースは、想っている彼に決まった相手がいる場合。
決まった相手がいたって、割り込んじゃいけないなんていうことはないんだけど、なかなか難しいだろうし、その決まった相手っていうのが奥さんだったりしたら、これはもう不倫の世界だし……。

それよりももっと面倒なのは、自分の友達の彼を好きになってしまったという場合。その友達だって、いやなやつならかまわずに横取りしちゃえば良いんだけど、友達としてつきあっているということは、どこか良いところがあるからつきあっているわけで………。
難しいよな。
こんな場合、どうしたら良いんだろうね。

あきらめる、っていうのがひとつの選択。
「いい男は彼だけじゃないよ。世の中の半分は男なんだから、もっと他に目を向けようよ」っていう選択だよね。まあ、あまり成功率の高い方法ではないけど、うまくいけば全てが丸く収まる。

もうひとつは、誰にも打ち明けずに想い続けるっていう選択。
これは苦しいだろうね。それを覚悟でできるのなら、それもひとつの選択。
この場合には、当人たちはもちろんのこと、友達にも絶対に相談してはいけない。
どこから話が伝わるか、わからない。他人の恋の秘密ほど保たれにくい秘密はないからね。もし、誰か他の人からこの話が彼女に伝わったら、きっと彼女との友情はそれで終わりだよ。彼に伝わったときは彼次第だね。
秘密が保てないのであれば、彼女に直接、彼が好きなんだということを伝えたほうが良い。彼女の性格にもよるけど、そう宣言して、そして彼女達の仲を壊したりしないことを約束できれば、彼女との友情も保てるんじやないかな。
その場合でも、彼には絶対に気持ちを伝えてはいけない。はじめから彼がこちらを向いてくれる可能性を否定できなかったら、こういう形で想い続けることはできない。それから、彼女以外の友達にも絶対話してはいけない。彼女にもそのことをよく頼んでおくんだね。そうしなげれば、やはりどこかから秘密は漏れるものだから。
いいかい、この方法は、相手の彼女の理解がなかったら、絶対にやってはいけない方法だよ。

苦しい恋だね。そんなに苦しい思いをしてまで統けられるかな?
思いを断ち切ることもできない。苦しい思いをして、ひとりで想い続けることもできない、ということになったら、あとは彼女のライバルとして名乗りをあげるしかない。その場合は彼女との友情はどうなるか、保証の限りではない。
それもできず、中途半端な感度をとり続けたらどうなるか。
…たぶん、近い将来に、彼女か、彼か、周りの友達が気がついて、彼女との友情の危機がやってくるだろう。

さあ、どれを選択しますか?

この他にも片思いにはいろいろなパターンがあるけど、いずれにしろ片思いっていうのは「忍ぶ恋」なんだから、相手がそれに応えてくれることを期待してはいけない。
「そんなこと、わかってる」って言う人でも、心の底で「もしかしたら……」って期待していたりする。
…‥それさえも、だめなんだよ。

期待していなければ、偶然の彼の視線ひとつでも幸せになれるけど、心のどこかに僅かでも期待するものがあると、彼の動作ひとつひとつが心を傷つける刃となって返ってくる。……辛い恋が、なおさら辛いものになる。

最後に詩をひとつ紹介しておこう。
[名なしの花]
            作者不明

あなたの歩く道ばたの
私は小さな花になりたい
まいにちまいにち
あなたの足音をたのしみに
いっしょうけんめい咲いていたい

いつの日か
あなたが私に気がついて
たちどまって
摘みあげてくれる
その日まで
私は名なしの花でありたい

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Kei

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